◆最近、ようやく韓国に関し日本がその諜報活動に目覚め
始めました。
 そこで
拙著『日本人の知らないスパイ活動の全貌』 8章
1部ご紹介いたします。
 ご参考にしていただければ幸甚です。

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ある東ドイツ・スパイの忠告ーCIA-

■インタビューは森の中
「ベルリンの壁」崩壊直後のことであったから、かれこれ三十年前の話だ。
そのころ最後の北朝鮮大使だった旧東ドイツの人物にインタビューを申し込んだことがある。’’
東ドイツという国家が消滅し、北朝鮮大使を解任された直後であったから、彼には一種の解放感があったらしく、気軽に応じて貰った。
それはいいのだが、最初に会う場所を「グリーニッケ橋のちょうど真ん中、白線のあるところ」と指定したのには、苦笑いしてしまった。
実は、この場所、東西ドイツを分断する橋という因縁つきのもので、冷戦中、大物小物を問わず、頻繁にスパイ交換に利用された俗称「スパイ交換橋」で知られていた場所だったからだ。
インタビューも、盗聴の危険を回避するためか、森の中を歩きながら行われた。

彼に会う前に収集した情報では、ポツダム所在の俗称スパイ養成大学卒とあったから、プロのスパイであることは把握していたものの、これほど徹底しているとは思いもしなかった。
話題は多岐にわたった。
中でも、その彼から当時、聞いた話でショッキングだったのは「恐らくこの『ベルリンの壁』崩壊で、目下もっとも狼狽しているのは弱小国北朝鮮とキューバだ。
けれども、それだけにいずれも大国に勝るとも劣らない強かさがある」という話であった。

アメリカの半植民地だったキューバをそのくびきから解放したのはカストロである。
彼は、一九五九年一月、それまでアメリカの傀儡政権であり腰巾着だったバティスタ独裁政権を倒し、キューバを社会主義国家に変え、その後キューバの最高権力者としての地位をものにした。
対するアメリカの怒りは相当なもので、キューバはその返り血をあび、一九六一年、新大統領ケネディのもとで国交断絶を宣告されてしまった。
そのような処置を受けたキューバは、すばやくカストロがソ連の最高権力者フルシチョフに接触し、ソ連了解の下、「キューバ危機」を演出し、アメリカの鼻先キューバに核を持ち込もうとした。
これに仰天したのはほかならぬアメリカだった。さっそくソ連と直談判することで、米ソ両大国同士の妥協点として、ソ連を標的としてトルコに持ち込んだアメリカの核を撤去する代わりに、キューバへのソ連の核持ち込みを断念させることで片をつけた。
それだけではなかった。おりしもこの時期、冷戦の最前線ドイツでは東西ドイツの国境線に「ベルリンの壁」が構築されたばかりで、そのにらみ合いたるや、一触即発の緊迫した状況にあった。
そこで、米ソ両大国は、国際社会を安心させるためにも、両国同士、水面下でスパイ交換を成立させることにした。
 アメリカには一九五七年以来、三十年の懲役刑を言い渡された名スパイKGB所属アペル陸軍大佐(東ドイツ人だが第二次世界大戦中は英国籍を所持し英国スパイとして暗躍?)が、 一方、ソ連には、一九六〇年にU2スパイ機でソ連領空に侵入し撃墜されたパワーズ操縦士が十年の刑を言い渡され投獄されていた。この二人のスパイを、しかも東西ドイツの境界線「グリーニッケ橋」のちょうど中央に当たる場所で、交換しようというのである。

■平和ボケの日本よ、やられっぱなしでいいのか
 こうした両大国のエゴを見せ付けられ、地団駄を踏んだのは、ほかならぬカストロだった。所詮キューバは弱小国で、彼ら両大国に逆らう策術などあろうはずがない。そうと悟ったカストロは涙を呑んでこの決定に従うことにした。とはいえ、ソ連も気が咎めたのか、その後キューバには何かと支援の手を差しのべた。
とりわけキューバは、アメリカの対キューバ経済制裁で窮地に陥っていただけに、ソ連の経済支援はキューバにとってはまさに「神頼み」! 大助かりだった。
それだけではない.
ソ連は、今一つ、ソ連流諜報機関のノウハウをカストロに譲与し、件のアメリカCIAをしのぐキューバ諜報機関設立に貢献しその強化に手を貸した。
カストロが、これまでに亡命キューバ人を含むアメリカによる合計六三八回(うち一四七回はCIAが直接関与)もの暗殺計画を仕掛けられながらも、生き延びてこられたのは、まさにそのおかげである(決して言い過ぎではない)。

ー中略ー

-それに比べて、平和ボケ日本は北朝鮮にやられっぱなしで目も当てられない」とは、かの元北朝鮮大使ならずとも、私もそう思う。
  北朝鮮には、一九五九年から一九八四年まで行われた在日朝鮮人の帰還事業により、約一〇万人(うち日本人妻及び日本国籍を持つ子供七〇〇〇人)が北朝鮮に渡っており、その彼らを人質に、北朝鮮は日本からカネや物品をせしめて、逼迫した北朝鮮経済を潤すマシーンとして利用してきたばかりか、彼ら日本人の一部をスパイとして徹底的に養成し直し、その後、日本へ送り込み、各界に潜伏させ高度な技術を盗んだり、時には女性ベテランスパイをも日本国内に送り込み、日本の要人を狙いうちにしハニートラップを仕掛ける。 けれどもその彼女たちときたら、通名を名乗ることで、日本の極秘情報をいとも簡単に失敬していると聞く。
「こんなことが白昼堂々と日本国内で可能なのは、北朝鮮にはある諜報機関が日本にはないからだ」と、件の元北朝鮮大使は示唆していたのである。私もそう思う。


◆◆特別番組

「クライン孝子の日本人の知らないスパイ活動の全貌」
(前半)』クライン孝子 AJER2019.4.10(5)
https://www.youtube.com/watch?v=fCd0pAQ9stI

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◆◆「神と人間道」ミュンヘン在住永冶ベックマン啓子
http://d.hatena.ne.jp/eschborn/20180121/1516539025
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◆◆西部先生ゼミナール、クライン孝子の巻
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クライン孝子から見えてきた事
http://blog.55fujix.com/shacho_blog/4622
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ドイツ在住45年余のノンフィクション作家、渾身の直言。
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
45余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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アングル:欧州自動車メーカー、排ガス規制対応は「待ったなし」
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*Flüchtlinge: Zahl der staatlich unterstützten Asylbewerber sinkt erneut
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*gegen IAA: Das Auto soll weg
http://www.msn.com/de-de/auto/nachrichten/protest-gegen-iaa-das-auto-soll-weg/ar-AAHkZjh?ocid=UP97DHP
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